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うちのおかんについて

レモン割り

たまには家族について語ってみるのも一興かと思う。ちなみに、ウチは親父とおかん、弟1号・2号、一番下に妹という6人家族。じぃちゃんは両方なくなったが、母方のばあちゃんは生きている。僕は諸事情あってちょっと苦手なのだけど。

プライベートな話なので、読みたい人だけ続きをどうぞ。

うちのおかんは基本的にキャピキャピした人だ。
そこは僕にも受け継がれていると思う。僕もどっちかって言うと、地に足がつかないタイプであることは自覚している。

自称万年25歳。とうとう追い越してしまったなぁ…。昔は

「ママの年は永遠に25歳だからね!他人にウソ教えたらコロす!」

と教えられてきた。まぁ、実際若い。結婚が早かったので、僕と18歳差しかないし、小学校の学級参観では結構目立ってた(兄弟が多いので後回しにされて、あまり来てくれなかったけどね)。それでも、今もう40は超えて、最近はさすがにそんなこと言わなくなってきた。

ちなみに、彼女を「ママ」と呼ぶのは自称&妹だけで、親父&男兄弟はみんな「おかん」「ばばぁ」と呼んでいる。僕は、本人の前以外では「さっちゃん」と呼ぶことも多い。つまり、あんまり母親らしくない人だ。

料理は下手糞。
弟2号は味にうるさい男なのだが、平気で「まずい。喰えるかっ!ぼけっ!」と言うぐらい。だいたい、毎日みそ汁の味が違う。弟1号は毎日「食わせてもらうだけマシだ…」と涙を流しながら食っている。妹はそもそもあまり飯を食わない。僕はあんまり気にしない。おいしかった日だけ、「おかん、なんかウマかったぞ」と労うぐらい。例外的に、ドリヤとハンバーグ、手羽先、つみれ汁なんかは上手。

多分、料理が下手な理由は、面倒くさがりなのと酒飲みなせいだ。
第一、味見をしない。理由は味見をしてもしょうがないから。台所では常に酔っぱらっている。以前、実家に帰ったとき、のどが渇いていたので「おかん、これもらうでー」と台所にあったおかん愛用のマグカップのお茶を飲んだんだが、普通に焼酎(7割)のお茶割だった。昼間なのに。思わず、鼻から焼酎吹いて

「ばばぁ!なにかんがえとるんじゃー(><)ノ」

と抗議しても、酔っぱらっていて脳みそまで届かない。鼻歌歌いながら、飯作ってやがる。それじゃ、不味くても仕方ない。

たちが悪いことに、僕と同じで、酒をいくら飲んでも顔の様子が変わらない。いつ酔ってるのか、いつ素面なのか、さっぱり見分けがつかない。なにかあってさんざん僕と喧嘩した揚句、結局酔っていただけということすら珍しくない。ま、酔ってなくても調味料は計って入れたことがないはずだ。その点、理論より感性を重んじるタイプと言ってよい。

酒飲みなのは、たぶん親父とうまくいってないことも原因の一つだ(親父については、機会があれば書くと思うが…。おかん本人は「いまでもパパを愛してる♪」らしい。そこらへんは理解不能)。基本的におかんは脳味噌がお花畑なので、親父はそれについていけていない。ドラマチックに恋をして親父と結ばれたと信じているが、ちょっと現実はそうじゃないので、愚痴が絶えない。その愚痴を代わりに聞くのが、小学生のころから、長兄たる僕の役目だった(その代り、僕もその日の出来事をありったけおかんにしゃべり倒すんだけど)。

小学生1年生の頃、そんな愚痴をまとめたのが僕の作文『ビールとおかん』。伝説的な傑作で、保護者面談で担任の先生の大絶賛を浴びた。おかんは顔を真っ赤にして終始うつむいていたが。10年以上たった今でも、愚痴聞きという役目からは解放されず、たまに妹から

「おにぃが(実家に)帰ってこないせいで、家(≒おかん)がめんどくさいんだからね!」

と電話があるぐらい。

まだまだ色々あるんだけど、基本的にはそんな、どうしようもない人だ。

でも、個人的には結構尊敬している。

だいたい、うちのおかんは僕の実の母親じゃない(っていうか、僕は実の母親というのを見たことがないんだけれども)。けど、僕はこんなことは28年の人生でほとんど意識したことがないぐらい。

昔のあるときなんか、弟2号や妹の生まれた時の話になって、つい僕は「俺の時はどうだったの?」と聞いてしまったぐらい。そのとき、おかんは「あんたは何時に生まれて…こんなかんじで…」と自然に答えてくれた。あとで、「あ、おれの生まれた時(結婚前)のことなんて知るわけないじゃん…orz」と気づいたとき、僕は人生最大にヘコんだ。どんだけ、残酷な質問をしたんだ、と。でも、ついそんな質問をしてしまう、それぐらい、普通に母親だった。

その反面、母親らしくもなかった。キャピキャピで、昼間から酒ガブ飲みで、日曜の昼は妹に作らせた昼飯を食って、「Oh!いぇーい!」ってな感じ(いつもはちゃんと作ってるが)。掃除も適当で、いつも妹に怒られている。

どっちかっていうと、僕にとっては「ダメな姉貴」みたいな感じだったのかも。おそらくそれは、いろいろ葛藤の末、そういうキャラを演じるようになったのではないかと、今になって思う。

いまは、思いつきでいろいろなバイトをしているらしい。会社を経営する親父には散々苦労させられたっぽいけど、今はそれとは縁を切って悠々自適。たまに二人で酒を飲むと、

「『もんじゃ さっちゃん』とかいうお店で若い高校生相手に商売したいわぁ♪」

とかいう話も聞くので、いつかはその通りにさせてあげたいと思う。けど、なかなか難しいのぉ。店を出したら、そこそこいけるんじゃないかな。味はともかく、愛想で。

まぁ、たぶん、家族のみんなは基本的におかんのことが嫌いではない、…と思う。

PS: 本人いわく「3代以上下町で続いた純粋な江戸っ子」らしい。でも、長い大阪生活で、「イントネーションが標準語、語尾だけ大阪弁」という不思議な言葉を操るようになった。南無い話だと、おれは思う。

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