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兵法でも、兵力の分散は愚策だっていうじゃない?

blood cells 3

経済を人体になぞらえるならば、マネーは血液に相当するかもしれない。血液は栄養分・老廃物などさまざまなものを運搬し、人体を構成する細胞のネットワークをつなげ続けている。

それとは全然関係ないけど。

不思議なことに、ネットワークというものは常にハブとなる部分を持っている。全ての要素がn:nで繋がっていることはなかなかない。それはおそらく、個々の要素の能力の限界に起因している。
クラスに数人はやたら早耳なやつがいる(全員が全部を知ることはできない)。
一つの地方銀行はすべての銀行の中のごく数パーセントとしか相互に付き合いがなく、ほとんどの取引は大手銀行を介している(他の産業でも普通にあるよね。なぜか付き合いがないとか)。
なんとなく浦和・鹿島・磐田→とりあえず欧州リーグ→トップチームのベンチウォーマーという出世街道がある(スカウトも全部の試合は見れないからね)。……

それはともかく。

ハブになる部分の血流を止めてしまうと、腕ごと、足ごと、頭ごと腐ってもげてしまうことになりかねない。本当はそこを見極めて資金を集中投下すべきなんだろうけど、自分たちもネットワークに組み込まれていてなかなか冷静になれないし、そもそもリアルタイムで情勢が変わるので分析が追い付かない。

自民・公明両党は29日午前、都内のホテルで政策責任者が協議し、30日に発表する追加経済対策に盛りこむ予定だった総額2兆円規模の定額減税に代わって、現金やクーポン券を直接配布する「給付金方式」とし、所得上限などの制限を設けないことで実質合意した。

via 「給付金方式」で実質合意、所得制限なし 政府・与党 – MSN産経ニュース

結局は思考停止してこういう愚策に落ち着いてしまうんだなぁ…

かといって、他に「愚策」じゃない政策を挙げてみろよ、と言われても困るが、ひとつだけ確実に言えるのは、こんな政策では結果から何の教訓も得られないだろうということだ。経済ネットワーク全体が危機に瀕しているのはわかるが、広く浅くやっても効果が薄いだろう。ならば、肝心なハブの機能不全をピンポイントで解消する政策を練ってほしいと思う。

たとえば、アメリカでは「なぜリーマンを助けなくてAIGを助けたのか」が問題になっている。リーマンを助けるべきだったかどうか(潰しても影響の少ない非ハブ要素だったのか?)については、今すぐには判断できない。けれど、この騒動が治まればたくさんの論文が検証してくれることだろう。少なくとも、何かの考えがあってやったはずで、それが正しかったかは検証できる。勘であれ、間違った理論に基づいた判断であれ、リソースが限られている以上、治療すべきハブと切り捨ててよい要素を見極めようとしたのは、何でもかんでもばら撒こうとするより合理的だったんじゃないかと感じる。

日本にも優秀な経済学者はいっぱいいるんだから、それぞれの自説に拠って、衆目に触れるところで積極的に処方箋を提示してくれればなぁ…。日本経済の病根を見極めるハブ的な学者が欲しいんだよ。TVでコロコロ意見を変える「経済コメンテーター」より、みんなが読めるところで、ゆっくり読んで吟味できる文を書ける人ね。だから、いろんな批判はあれ池田信夫 blogみたいなところは素晴らしいと思うんだよね。

P.S.
最後の方はちょうど、”著作権処理にもハブが必要だ”みたいなことを書いていらっしゃったので、ハブつながりでw

P.S.2
もちろん、政府がお金くれるならそれはそれで嬉しい(*=w=*

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