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年金テロ?

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(この事件が年金行政への正義の鉄槌(自称)であるという仮定に基づいて。そうでない可能性も十分にあるので注意。)

不思議なのは、政策の失敗に対する恨みが「政治家」じゃなくてたかが「官僚」に向かうこと。本来政策を立案し、実行を命ずるという重い立場であるはずの政治家より、本来ただの政策実行マシーンである官僚が狙われるんだよね。官僚が政策を立案し、実行し、そのうえ責任を取って(かぶらされて)リタイヤしたのにぶっ殺されるぐらいなら、国民ははじめから官僚自体を選挙で選べばいいのではないか?

けれど、今回はそんなことより、毎日新聞の大誤報のほうが興味深かった。


元厚生事務次官宅が相次いで襲われた事件前に、インターネット上の百科事典「Wikipedia(ウィキペディア)」に、犯行を示唆する書き込みがあったと毎日新聞が誤って報じた問題で、同紙はお詫びと訂正を行った。しかし、一方で、訂正後もなお、紙面上でこのユーザーを「犯行示唆と受け取れる書き込みをしたとする人物」、書き込みについては「問題の書き込み」と表現している。

from J-CASTニュース : 「犯行示唆した書き込みがあった」 大誤報毎日新聞の懲りない「弁解」

J-CAST からの引用だが、批判的な見方が書かれていて好都合だったので採用した。ほかのソースもいろいろあたってほしい。

毎日新聞の記事は、「Wikipedia」の記入時刻が協定世界時(UTC)で表記されているという同サイトの基本的な仕組みについての知識を欠いたまま書かれたようだ。

正直なところ、僕はWikipediaの記事のタイムスタンプがUTC表記であることは知らなかった。今回初めて知ったので、覚えておこうと思う。けれど、ネット上での時間表記はGST、JST、UST…さまざまな形式が混在しているのは当然知っておくべきだった。

おそらく、海外のソースなら当然気をつけたはず。けれど、今回は日本にローカライズされたサービスで、しかもどこの標準時であるかがぱっとみ分からないので、よく考えずにJSTだと早とちりしてしまったのだろう。ちょっと同情してしまうところもある。

ただ、無実な一人の人間のハンドルネームを全国的に晒してしまったのに、それに対する謝罪がないのはおかしい。何も知らない人が読めば、「Poponsという人物が殺害予告をした」としか読めない。当の本人は必死に謝罪しているけれど、それは「ネットでの犯罪予告は起訴されてしかるべき犯罪」だと知っているからだ。誤解が放置されれば、逮捕すらあり得る。

無実な人を刑罰にかけることには当然反対しているはずの毎日新聞は、当然一面を割いてでも、彼に対する誤解を解いてしかるべきだ。一人の人間の人生がかかってるんだから。なのに、浅ましくも自己正当化に汲々としている。

(ハンドルネームがさらされることの意味は、ログインネームは匿名でも偽名でもないことを知るべきだ – 狐の王国 がまとまってると思う)

なんだか、今回の件は WaiWai事件 のときよりも、がっかりさせられた。Webのメディアは、 "間違ったこと書いたら記事を消す(黙って修正する)"のではなく、"記事を訂正した上で「お詫びと訂正」の追記をして再度来訪した読者にも注意を促す"のが常識だよ…。紙媒体でも、本当はそうあるべきじゃないのか。

僕もそういう「お詫びと訂正」を書く羽目に陥ったことある。確かに恥ずかしいしちょっと情けないけれど、当面の仕事を全て放棄してでも、即座にやるべきコトだと思っている。たぶん、Web媒体の記者さんはみんなそう思っていると思う。逃げてはいけないメディアとしての最低限の「責任」はあると思うし、逃げてもどうせ魚拓取られたら恥の上塗りをするだけだ。

人間は間違いを犯すよ。だけど、間違いから簡単に逃げちゃだめだ。
人間は知らないことだらけ、間違い自体はしょうがない。でも、間違いをごまかしたらダメだ。

言っとくけど、これは個人ブログでも一緒だ。公に何か書く人は、それを引っ込めたらダメ。別に金をもらってやってるわけじゃないから、誤字脱字、文章を良くする訂正は別にいいと思うが、"間違ってたから消す""炎上したから消す"とか言うのもどうかと思う。少なくとも、毎日新聞を批判できる立場ではなくなるよね。

先輩、知り合いにもキャリアな官僚様がいるので、この件については結構心配している。彼らは(若いうち)は薄給で(いろいろ恩典もあるけど)、休日・朝夜関係なく頑張ってるのも知ってるし、一般愚民が批判するのがおこがましいぐらい頭いいよ。なのに、ゆくゆく殺されるかもだなんて思うと、理不尽だと思う。

だいたい、官僚は本来政策実行マシーン。実行された政策に責任を負う立場じゃないので狙っちゃ可哀そうだよ?政治家に命ぜられたら、自分の主義主張関係なく実行するのが本当だからね。だから、

同省の元幹部は、さいたま市で殺害された元厚生事務次官の山口剛彦さん(66)と吉原さんについて「国民の誰もが受け取れる基礎年金制度を導入した立役者」と評価。「偉大な功績であり、恨まれる筋合いはないはずだ。狙われる理由が分からない」と憤った。

from 「組織的なテロでは」 衝撃走る厚労省 – 47NEWS(よんななニュース)

逆にこういうのは違和感感じるな。マシーンごときが自己評価して悦に浸ってんなよ。少なくとも、あんな仕組み、おれは評価しない…こともないが、持続可能なものだとも思えない。(消費税率は最大18% 政府が「基礎年金の税方式」を初試算 (1/2ページ) – MSN産経ニュース などなど。悲観的な見方が大勢を占める中、日本は人口減少局面に差し掛かりつつある。)

この仕組みが存続するなら、

今は黙って耐えている人も多いが、この状況が続けば国が破たんするか、不満に耐えかねた勤労世代が爆発するか…ちょっとこの先穏当には済まないなという仄かな予感がある。

from 世の老人は死ぬまでちゃんと年金をもらえると思っているのだろうか。 – www.be-styles.jp

と、今でも思っている。僕は中道右派なつもりだけど、このままでは「革命」とやらが起こっても仕方がないのではないかなぁ…と思うよ。その点では、厚生官僚は危機感が少し足りないとも思う。

P.S
J-CASTニュース : 本当に「年金連続テロ」なのか 義憤だとすると不審点多い <http://www.j-cast.com/2008/11/19030654.html>
も参考に。

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