- 2009-02-01 (日) 23:44
- Opinion
1. 福祉政策が異なる社会において「失業率」の高低を比較することは意味がない。
:経済的弱者に対する福祉政策が貧弱な社会では、自立的に生活できる程度の給与水準に至らない就業者が増加するため、失業率が低めに算定されがちである。そのような原因で失業率が低下しても、それは国民全体の幸福には繋がらない。
「失業率が低下は国民全体の幸福に繋がらない」の逆は「失業率が上昇は国民全体の不幸に繋がらない」。こうみてみると、なんだか話がおかしいことに気付く。
例えばフランスを例に挙げるなら、「フランスは高失業率だけど、国民は手厚い保障に守られて幸せじゃないか」ということなんだろうけど、この前まで失業した若者が国中で放火しまくってた国が幸せなのかなぁ…と思うよ。フランスの若年失業率は23%で、しかも「26歳未満だけは自由に首を切れる」という偏った規制緩和を行った結果、国中が火の海になった。
もしかしたら、うまくいっている例としてオランダをあげるかもしれない。でも、オランダでは、労働組合が率先して賃金抑制に協力、雇用者側も雇用維持に努めた。同時に、同一労働であれば労働形態にかかわりなく同一賃金にした。意味の無い正社員=派遣社員の格差をなくし、「一丸となって不況に立ち向かう」態度を国家規模で実現したのがオランダではないだろうか。狭い日本でいがみ合ってるのは愚劣だと思う。さっさと、規制なんかやめちゃえばいいのに。
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2.「解雇規制を強めることは失業率を高める」とはいえない。
:解雇規制が緩やかな制度のもとでは、好況期には労働市場が加熱しやすい反面、不況期には労働者が大量に放出されるので、全体としてみれば、解雇規制の強弱と自立可能労働者比率との間に特段の関係はない。
「解雇規制と失業率は関係がない。(なので今のままでいい)」ということなんだろうケド、まぁ、本当にないのかもしれない。解雇規制のゲーム理論 – 池田信夫 blog は分かりやすく解雇規制と失業率の相関関係を述べてるけど、得点配分が恣意的。本当は、利得を相対値に直して、さまざまなパターンを分析すべきだろう。とはいえ、相関関係はあると思っていいと個人的には思うけど。
この点はのんびり考えるとしよう。
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3. 労働者の過小保護は内需を低下させる
:解雇規制が緩やかな制度のもとで労働者が常に他の労働者との価格競争に晒され、その結果、一般労働者の所得水準が、生物として生存を継続するのに最低限必要なラインに近づいていくと、生存に最低限度必要な商品・サービス以外の商品・サービスの国内需要は衰退の一途をたどることになる。また、解雇規制が緩やかな制度のもとでは、住宅、自動車等の通常長期ローンを必要とする商品等を購入が回避されるために、内需を牽引するこれらの産業が衰退の一途をたどることになる。
さっきから、ロジックがどうもおかしいと思う。こういうときは逆をとって、「"過大"保護された労働者なら、不況でも家や車をばんばか買うか?」と考えると分かりやすい。普通は貯金するだろう。将来に対する期待がなければ、どっちにしろ内需は縮小する。なけなしのカネを労働者のポッケに入れておくぐらいなら、企業にプールしておき、状況を打破するイノベーションの原資にしておいても良いと思う。
ただ、解雇された労働者をのんべんだらりとさせておくのももったいない。新しいチャレンジに備えて、安心して勉強できる環境があればいいな、と思う。また、新卒信仰のせいで、ノウハウを蓄積した優秀な中途採用者がクラウド・アウトされるのももったいない。やはり、雇用の多様化が大事だと考える。(その前提としては、規制緩和とさまざまな労働形態を加味した保障が必要だ)
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長くなったので、今回はここまで。
いろんな職種・職場・仕事があるなら、いろんな雇用形態があってしかるべき。
けれど、今の法律は「日本的雇用慣行」をある程度前提にしたものになっている。
だったら、見直したほうがいいのではないか。
ボーナスをもらえる正社員、もらえない派遣社員。
身分が保証される正社員、なにもない派遣社員。
ローンが組める正社員、にこにこ現金派遣社員。
まぁ、ここまでの差はないにしても、「なにこの身分社会」って最近思わされる場面が多い気がするよ。しかも、その間に能力的な差はあまりないようにも感じる。底辺は限りなく底辺だが。
話は結構変わってしまうけど、
□「短期で解雇」は手当なし
■「非正規」向けに給付要件を緩和へ
非正規社員の解雇や契約更新の拒否(雇い止め)などの雇用不安が、昨年末から社会問題化しています。加えて、失業中の生活を支えてくれる失業手当(雇用保険の基本手当)が、雇用保険に加入していながら支給されないケースもあり、労働者の不安に拍車をかけています。こうした状況を受け、政府も急遽(きゅうきょ)、手当が受けられるよう、受給要件緩和などの対策を検討しています。
こういうのを見るにつけ、「所得税=就職している=失業保険の対象」とかになぜできないんだろう、と思う。所得税・法人税を半目的税化(保険料徴収をやめて、税の一部を保険料に当てる)するのもいいんじゃまいか。もちろん、頑張って働いてもらえるような制度設計にする必要はあるので簡単にはいかないけれど。
いい加減「国民総背番号制」にして、雇用と保障と納税を一元管理しないと、ますます多様化する雇用の形に対応し切れないのではないかなぁ。
それも含めて、一度抜本的になにもかもが変わるように、みんなで真剣に考えていけたらと思う。
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