- 2009-04-01 (水) 23:22
- ぽえむ
このブログでもたまに登場する某氏は某省の官僚さんで、僕みたいないい加減な子よりもぜんぜん頑張っている。プライベートでもよく勉強をしていて、オススメの本を教えあいっこする仲だ。
そんな彼は、日本の移民受け入れ政策のあり方について興味を持っていて、個人的にいろいろ勉強しているようだ。けれど、真面目で頭のよい人にありがちだけど、理想論が先行しているのがとても気になった。そのせいで、むかーし、議論になったのだけど、その時の、そしてそれから考えた僕の意見をまとめておこうと思う。
日本が労働移民の受け入れをやめた方がいい3つの理由。
1. 日本の(単純)労働者の賃金を引き下げる
最低賃金の水準でも、外国人労働者は喜んで働く。むろん、使う側も安くて後腐れのない労働者は使い勝手がよく大歓迎だ。
しかし、単純労働の市場は無限にあるわけではない。パイは限られている。当然、クラウディングアウト(押し出す、締め出す)されてしまう人が出るわけだ。
せっかく少子化等々、労働力人口が減って(市場の規模が変わらないという前提で)失業率の低下や賃金の上昇が見込まれるのに、それに水を差す必要はない。ただし、企業の国際的な価格競争力が損なわれるだろう。
2. 海外から労働者を受け入れるより、日本企業が海外で工場を作った方がよい
それでも海外から労働移民を受け入れようと主張する人には、「海外から労働者を受け入れるより、日本企業が海外で工場を作った方がよい」と言いたい。
外国人労働者を受け入れても、彼らのポケットにいくばくかの円が入るだけだ。彼らは祖国に帰って、それを豪邸を建てたり、多少贅沢をする用途にしか使わない。なかには事業資金に充てる人もいるだろうが、…それならばもっといい方法がある。日本企業が海外で工場を作ることだ。
例えば自動車工場でも作るとする。自動車一台には数万点の部品が必要だが、なかにはちょっとしたノウハウを移転するだけで現地生産可能なものもあるだろう。すると、その工場を中心に小さな産業のネットワークができる。その産業ネットワークは、新たな雇用、技術教育、起業、さまざまな波及効果を生むだろう。そもそも、一人の外国人労働者のポケットを満たすお金で、現地ならば数人の雇用を生み出せるのではないか?
もちろん、それは産業の空洞化につながるわけだけど。
3. そもそも完全雇用を達成していないのに、外国から労働者を受け入れる意味はない
日本の失業率はいまだ0を切ったことがない。つまり、職にありつけない人が常に存在している。にもかかわらず、海外から労働者を受け入れる必要があるという。ここが根本的におかしい。
建設や介護など、キツくて賃金の低い職では、労働者が足りないという。しかし、神の見えざる手によって、ほおっておけばそれらの職でも賃金は上昇するだろう、そうすれば、その職を望むものも出るだろう。
なのに海外から安い労働力を調達されると、賃金のデフレが起こる。
にもかかわらず、労働移民の受け入れの必要を強調する人は、結局反リフレ論者か労働から搾取しようとする強欲な事業主のいずれかなのであろう。
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つまり、筋を通すならすべては3つの意見に集約されるべきである。
- 労働移民の受け入れを拒否するかわりに、日本企業の海外進出を奨励し、国際競争力を維持する。国内の失業率については目をつぶる。これまで通り外需依存、企業が稼げれば、何とかなるだろうよ。
- 労働移民の受け入れを歓迎し、代わりに産業の空洞化はゆるさず、規制や法人税撤廃などの対策を講ずる。とりあえず、単純労働者の賃金低下とそれに伴う富の二極分化には目をつぶる。ベーシック・インカムでなんとかなるんじゃね?
- 労働移民の受け入れを拒否し、日本企業の海外逃亡も禁止、ふたたび鎖国政策をとる。完全雇用が達成されるかはしらんが、神の見えざる手は働きやすくなる。
わしなら2、もとい、3だな。ふぁっく・ぺりー!
開国は、京都に殺人集団、東洋にファシスト国家、地球にエコノミック・アニマルを生んだだけだった。
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4月1日よ、また来年まで…

