- 2009-07-09 (木) 23:23
- Review
あんまり期待せずに買ったが、結構おもしろかった。おすすめ。
個人的にはハイエクをリベラリズム寄りに解釈して新自由主義に対抗させている感があったことに違和感を持ったが、それもひとつのものの見方かなとは思う。とはいえ、新自由主義を貶めすぎだとは感じた。倫理のない経済学が危険なのと同じように、理論に欠ける経済学も無意味だ。やはり理性的思考の基礎として自由主義経済学は重要だと思う。もちろん、欠点は十分知った上で。
まぁ、それはともかく、古典と古典の関係にも目が配られているので、全体的な経済学の流れも把握できていい。これは個人的な感想だけど、結局今もってスミスの二つの顔(自由主義的側面+倫理的共和主義的側面)を同時に扱える経済学的見解というのはない。というより、むしろ諦められているのが20世紀以降の流れであるようだ。そのひとつの流れがリカードから新古典派といった主流派の流れで、もう片方が非主流派の流れなのかなと思う。
ちなみに、あげられた30冊は以下の通り。
- ロック『統治論』 ← 世界史の教科書でしか知らん
- ヒューム『経済論集』
- スミス『道徳感情論』
- スチュアート『経済の原理』 ← 大学で一番好きだったのはこれの講義
- スミス『国富論』
- リカード『経済学および課税の原理』
- リスト『経済の国民的体系』 ← 無視してた。ゴメンナサイ
- J・S・ミル『経済学原理』
- マルクス『資本論』 ← マルクスは共産主義者じゃなくても読んどけ
- ワルラス『純粋経済学要論』
- ヴェヴレン『有閑階級の理論』
- ゾンバルト『ユダヤ人と経済生活』 ← 全然興味なかったなー
- シュンペーター『経済発展の理論』
- マーシャル『産業と商業』 ← 経済学者としてはマーシャルが一番好き
- ナイト『リスク・不確実性および利潤』
- メンガー『一般理論経済学』
- ロビンズ『経済学の本質と意義』
- バーリ=ミーンズ『近代株式会社と私有財産』
- ケインズ『雇用・利子および貨幣の一般理論』
- ポラニー『大転換』 ← 長らく読んでみたかったけど縁のない本
- サムエルソン『経済分析の基礎』
- ケインズ『若き日の信条』
- ハイエク『科学による反革命』
- ガルブレイス『ゆたかな社会』 ← 幼少の頃実家の本棚にあった唯一の経済書
- ハイエク『自由の条件』 ← 大学時代、ハイエクが一番印象深かった
- フリードマン『資本主義と自由』
- ドラッカー『断絶の時代』
- ボードリヤール『消費社会の神話と構造』
- ロールズ『正義論』 ← これへの批判の方がいろいろおもしろい
- セン『不平等の再検討』 ← 大学時代に流行した
多分、1/4ぐらいしか読んでないなー……。とくにリストなどはガン無視してたから、解説書ぐらいは読もうかなと思う。
この中で僕が薦めるなら、『資本論』はいろんな意味で必読、加えて経済学とはちょっと違う気がする(この考え方も本書で批判されている。元凶はロビンズだ!)けど、ロールズ、ノージック、センは読んでおくといいと思う。主流派は教科書でどーぞ。
—
悪いけど、ミルなんかは超退屈で、ほとんどのヒトは真面目に読むと死んでしまうと思う!
- Newer: 絵のうまいヒトと楽器を弾けるヒトにはあこがれるなぁ……
- Older: 呑みに行くところがあるのは幸せなのですヨ


