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黄昏を前に1日を振り返る、これも一興。

根井先生には大学時代のサークルの部長がゼミ生だったという繋がりで、ちょっと親近感が沸いてしまうのですが、それはさておいて案外おもしろかった。案外といっては失礼だけど、学生時代は「根井先生がなんか言ってるw」というのがひとつのジョークだったのが印象的で、どんな本を読んでも"案外"という形容詞を付けてしまうのだな。まぁ、ゆがんだ愛情表現ということで。

「市場主義のたそがれ」という題名とは裏腹、別に感情的な批判書というわけでもなく、淡々とした・それでいてヴィヴィッドなミルトン・フリードマンの伝記になっている。特に、章末に設けられたコラムはおもしろくて、当時のシカゴ大学の雰囲気が匂ってくるようだ。ただ、全体のボリュームとしては軽い。

結局、”市場主義”の成果ってなんだったんだろうか。多分、それは経済学を科学たらしめようと規範性をそぎ落としたことで、おかげで現代経済学はしょーもないイデオロギーからは中立的な、洗練された社会の分析ツールになり、ロビンズ以降の伝統を完成させた。

その一方で、人間社会における規範の重要性もまた明らかになったように思う。そして、実際のところ、いくら純粋に・透明にしたところで、経済学はイデオロギーとは分かちがたいことも明らかになってしまった。なにせフリードマン自体が、新自由主義の旗手でもあるわけで。

昨今の金融危機の影響で、新自由主義への風当たりは厳しいものがある。けれど、やはりツールとしての"市場主義"を下敷きにした批判は少ないように思う。結局のところ、分析ツールとセットになっていないイデオロギーは空疎なだけで、真に"市場主義"を克服しようとするのならば、代替となる分析ツールを提示しなければならない。そしてそれは、規範と人間の関係を取り込んだものになるんだろう。

おもしろい部分も多かったので、本を参照しつつ、引用も交えて書きたかったが、肝心の本を宇宙戦士に押し貸ししてしまったwww

巻末の付録をもう少し読み込みたかったんだけど。まぁ、返ってくるのを待とう。

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