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イタチゴッコというものは、当事者にとっては楽しいが、傍目からは結構ウザい。

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世界各国の中でもっとも働き者である日本の母子家庭に対して、「怠け者」と誹謗中傷し、世界各国の中でもっとも深刻な「子どもの貧困」を抱えている母子家庭に対して、「税金を使うつもりはない」と言い放つ舛添厚生労働相。間近に迫った総選挙で私たちが望むことは、「貧困問題に取り組まない政治家はいらない」です。(舛添厚生労働相は参議院議員ですので、2度と労働行政とセーフティーネットを担う政府責任者にならないような状況にしたいものです

舛添厚労相また暴言 – 派遣村でなく怠け者は生活保護の母子家庭|すくらむ

なんとなく、分かった。意見の相違の源泉が。要は、

  • 何らかの事情で頑張っても報われないヒトを重点的に助けるべき
    (→ 努力しないヒトは捨てておけ! ⇐ 左派からの批判)
  • 事情は問わず政府が税金で助けるべき
    (→ どんなクズでもメシが食えて当然! ⇐ 右派からの批判)

という意見対立なのだなぁ。引用元サイトは後者で、俗にいう右のヒトや"一般納税者"は前者、左のヒトは後者の立場をとりがちだ。

「だれでもかれでも助ける」というのも、絶対にみんなの納得を得られない。そもそも、みんなを助ける"政府"そのものが、個人個人の"頑張り(≒税金)"で支えられているのに、その"頑張り"を否定する行為にもなりかねない。

かといって、「頑張っても報われないヒトを助けるべき」という立場に立つと、"頑張っても報われないヒト"と"怠けている人"をまず区別しなければならない。しかし、現実的にそんな峻別を行うのは難しい。まず判断の基準でもめるのが目に見えているし、判断にかかるコストも問題だ。では、助けるのを一切やめちゃう?――さすがにそれはない。

僕は心情的に前者だけど、システムとしては後者を採った方がいいと考えている。これは経済学でいう"逆選択""フリーライダー"の問題を考えるとよくわかるかもしれない。

レモン市場では、売り手は取引する財の品質をよく知っているが、買い手は財を購入するまでその財の品質を知ることはできない(情報の非対称性が存在する)。そのため、売り手は買い手の無知につけ込んで、悪質な財(レモン)を良質な財と称して販売する危険性が発生するため、買い手は良質な財(として出回っている物)を購入したがらなくなり、結果的に市場に出回る財はレモンばかりになってしまうという問題が発生する。

レモン市場 – Wikipedia

レモン市場の例はあまりここでは良くないが、政府による社会保障を「政府が国民が抱える不確実性を、高い順から購入してあげる行為」として読みかえればいい。

その場合、政府は国民一人一人の事情なぞすべては把握できない。よって、国民は自分の事情を内実より悪く見せかけて、より多くの保障を勝ち取るインセンティブが生まれる。それに対抗するために、政府は審査を精密化したり、違反が見つかった時の罰則を強化することになる。また、違反のたびに基準を改め(複雑化す)るだろう。

そのイタチゴッコの結果、「本当に救われるべきヒト」が顧みられなくなるのが今の状況ではないだろうか。

"派遣村"など、わざわざそのイタチゴッコに参加して満足しているに過ぎない。大事なのは、保障の対象・基準を書き換える行為ではなくて、そのイタチゴッコを解消する方策だ。

また、イタチゴッコで無駄に消えていくコストもばかにならないはずだ。たとえば、生活保護の予算規模は2.6兆だけど、それに加えて施設も人間も追加でかかる。施設事務費及び委託事務費とやらで3,000億円らしい。それでも、ほんとに必要な人に届いているかと言えば、微妙なところだと思う。

その点、次善の策として「シンプル」で「平等」かつ「メカニカル」なシステムで、絶対最小限を保障できるベーシック・インカムは、場当たり主義的・一部の人に対する恩典的な社会保障より優れている。少なくとも、不毛なイタチゴッコに関わらずに、ささやかでも一定の成果を上げることが見込める。

「ベーシックインカムも、"だれもかれも助ける(後者の)行為"じゃないか!」という批判はあるだろう。けれど、BIならば月額何万円という形で"目に見えて自分にも返ってくる"点で、多少は納得しやすくなるだろう…と思う。

加えてベーシックインカムを説得的にするためには、やはり社会保障における制度コスト(厚生・所得がどれだけ犠牲になっているか)・審査コスト(何億かけて何万人の役人が制度に従事しているか)・法令化してそれを守らせるコスト(摘発・裁判・処罰というプロセスにかかわるコスト)を可視化することかもしれない。

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ちょっと見てみたんだけど、問題は1989年(バブル崩壊の年だっけ?)からずーっと据え置きなのね。少なくとも、小泉改革のせいだーというのは短絡的なのがよくわかる(原因の一部にはあるかもしれない)。引き続き、いろいろデータを漁ってみようかなって思う。


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