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雇用保護ではなく、劣悪な仕事にNOと言える社会保障が必要 ― 自由な国家作りとさまざまな生き方を支えるシンプルで平等な制度こそ不可欠

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解雇規制緩和でなく劣悪な仕事なくす社会保障が必要 – 福祉国家づくりと均等待遇こそ不可欠|すくらむ

雇用保護指数で言えば、その内訳(OECD 2006年)をみると

  正規雇用 非正規雇用
日本 2.4 1.3
EU 2.3 1.9
アメリカ 0.2 0.3
OECD平均 2.1 1.9

日本の雇用保護指数は、非正規雇用に対する保護の薄さによって押し下げられていることが分かる。そして、日本の正規雇用の保護指数は"すくらむ"さんが目指すEUよりも実は高い。彼らはすでに十分に保護されていると言える。なので、さらに保護を高めるという議論よりは、すでに低い非正規雇用の保護指数が問題にされるべきだろう。

次に、大企業が"搾取"しているという論説。

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解雇規制緩和でなく劣悪な仕事なくす社会保障が必要 – 福祉国家づくりと均等待遇こそ不可欠|すくらむ

大企業(特に上場企業)ほど風聞を大切にするので、一般的に中小企業と比べて法令・規範を順守する傾向にある。にも関わらず、大企業ほど労働分配率が下がっている。

そもそも、労働分配率という数字に意味はあるのかというひとまず議論はいておいて、仮に「低い労働分配率=搾取=悪」が成り立つとしても、上図を見れば「法律・規範を守ること=搾取を防ぐ」ということにはならないのがよくわかる。

ルール(法律・規範)を定めれば、ヒトや組織はそれを戦略に組み込んで判断を行う。だから、ルール自体が腐っていれば、必ず間違った結果へと均衡する。

飲酒運転の罰則をあげるだけでは、ひき逃げが増える。
扶養者控除をもうければ、パートのおばさんは働く意欲・能力があっても、控除の枠以上は働かない(or 働けない)。
「内定切り対策」を行っても、「新卒信仰」には手をつけないから、「9月新卒切り」等という卑劣な行為が横行する。

これらは各人・各組織の能力・判断・性向に起因するところもあるけれど、その多くは「誤ったルール設定」にこそ原因がある。「誤ったルール」下では、善人も悪人にならざるを得ず、勤勉な人間も怠惰にならざるを得ず、勇敢な人間も臆病にならざるを得ない。

今、大企業に雇用されている人間の心理を推し測れば、辞めたら次がないので、多少満足のいかない賃金でも継続して働かざるを得ないというのが本音ではないだろうか。大企業の気持ちを代弁するならば、慣行・法律に従って努力している。文句を言われる筋合いはないとでもなろうか(労働分配率を何%以上にするべしといった法律はない)。徒にルールを厳しくしても、書類が増えたり、社員への無駄な締め付けが増えるのが関の山だ。書類や承認フローの管理で新しいシステムを入れるために、給料の原資が飛んでいくだけだ。

真に正されるべきは、ルールだ。

そのためには、不確実で一時的・恩典的な失業保険・各種手当よりも、
①諸々の事情に寄らず、平等かつ無条件にもらえるBIなどの、"個人"を基本とした生涯設計に役立つ確固とした社会保障を整備し、
②"新卒信仰"や"年功賃金"といった日本的な雇用慣行をなくし、
③「納得のいかない給料・待遇なら辞めます」と個々の労働者がハッキリ言える社会が望ましい。

そのためにも、まず(1)の施策から行っていくのが望ましい。それには国民背番号制度(社会保障番号制度でもなんでもいい、個人単位で納税・保障を管理できるシステム)が必要なのだけど、最近は、戸籍法の改正などの動きもあるみたいで多少期待してはいる。

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