(1) 組織が未成立な状態
組織を成り立たせる要素(ピース)は揃っているが、きっかけがないがゆえに組織化はされていない。要素はバラバラで、結合される契機を待っている。
(2) 組織化の段階
外的な要因で要素が組織化される段階。組織化は比較的短期で完成する。組織化のきっかけは人為的なものである場合を除き、とくに「必然性はない」。国家の成立、市場の勃興期にはなにかとそれを理由づける「物語(story)」を人は作りがちだが、えてしてそんなものは前もって存在しない。建国の神託、市場のリーダーシップに理由はないし、事前に設計はできない。成功した神託だけが、利益のある神託である。成功した社長だけが、リーダーシップとは何かを記した自伝を出版できる。
自生的に組織が成り立つ場合、アリストテレス的に言うところの"質料因"はすでに備わっていた。"始動因"は外部から与えられる。"目的因"にあたるものは、事後的に決定される。"形相因"は…?
一つの組織化現象は、ほかの組織化現象の"質料因"になることもあるだろう。そして、原因となった組織が消滅しても、目的となった組織はそのまま存続し続ける。たとえとして適切かはわからないが、ローマ帝国はキリスト教を世界宗教へ引き上げたが、ローマが滅びても存続した。キリスト教者はキリスト教に世界宗教たる形相が備わっていたと主張するが、…確かに要素は揃っていたが、実際に現在の立場へクレーンで引き揚げたのはローマ帝国だったし、それはなにもキリスト教である必然性はなかった。
(3) 組織の存続
組織は、要素を縛る。組織を崩壊させる行動に負のインセンティブを与えることにより、要素が組織を破壊しないように行動を制限する。処罰、村八分、寄らば大樹の陰、ビッグウェーブに乗る…なんでもいいけれど、正負双方のインセンティブにより、要素は内的に自律的に制御される。
組織は、組織間の相互依存によっても保持される。すでに内部の要素関係に合理的な協力関係が存在しなくなっても、外的な力によって組織が形骸化されて保存されることはよくある。
なお、(3)の期間を持たない組織化は、「バブル」と呼ばれる。長期によって必要とされず、短期で崩壊した組織化がバブルであり、その意味では組織化はすべてバブルと共通の要素を持っている。
—
(1) 預言者を待つフェーズ(「慎慮」の徳のフェーズ) → (2) 「恩寵と預言者」「武装せる預言者」のフェーズ (能力(≒<徳>)の正当化)→ (3) 「継承された権威」のフェーズ(<徳>の制御)
景気変動の話でいえば、好況でも不況でもない、中途半端な都合のいいフェーズというものはない。
- Newer: 必要とされているのは本当に「新聞」なのか。
- Older: お金ないです、です、です…

