- 2010-05-20 (木) 0:13
- 独り言
Twitter社会論 ~新たなリアルタイム・ウェブの潮流 (新書y)
- 著者/訳者:津田 大介
- 出版社:洋泉社( 2009-11-06 )
- 新書:191 ページ
- ISBN-10 : 4862484824
- ISBN-13 : 9784862484826
- 定価:¥ 777
ちょっと Twitter について書く機会を得たので、なか卯で親子丼とうどんを食べながら、今一度良く考えてみた。ホントは『Twitter社会論』でも読んでから書くべきなんだろうけどあいにくそんな時間もないし、読む前に自分の考えを書いておくことも有用ではないかと思う。
Twitter の基本機能
まず、Twitter の基本機能をおさらいしてみる。
- 140字以内で書き込む(ツイート)
- 他の人のツイートを購読する(フォロー)
- 購読したツイートを一覧する(タイムライン)
- ツイートにたいして返事をする(リプライ)
- 印象に残った書き込みをお気に入りとして保存する(お気に入り)
当初備えていた機能はこれだけだったかと思う…が、改めて整理してみると、これだけでもかなり興味深い。
前提その1: 毎日書き続けることは、結構大変だ。
プロの物書きならば、書かなきゃ暮らしていけないから、1日に何本でも書く。しかし、そうじゃないヒトが記事を毎日書くのは大変だ。それが仮にたった140字であったとしても。
前提その2: ヒトは仕向けられたら従ってしまうものだ。しかも、楽しそうに。
けれど Twitter には、素人にそれをやらせる「装置」が組み込まれている。
まず、140字というだけでちょっと肩の荷が下りる(1)。
そして、いくつか書いているうちに自然とフォローしてくれるヒトが増えていき、自分がフォローするヒトもだんだん増えていく(2)。なぜなら、他人に対するリプライ(4)を相手のタイムラインに潜り込ませたければ(3)、相手からのフォローを得るよりなく、そのためにはまず自分がフォローしてみるのが普通だからだ。
運良く相手からもフォローを得られる機会に恵まれれば、タイムラインは肥大化していき、どんどん流速が早くなる。すると不思議なことに、なんとなく自分のツイートもそれに合わせて増えていく…経験的に[1] 。
つまり、書く、読む、そして繋がる、だから書く、読む、そして繋がるという「循環」がうまれる。Twitter は人々を巻き込む石臼で、一度巻き込まれた人々は延々とつぶやく――しょうもないコンテンツを生産していく――ことを強いられる。
しかも、なんか楽しそうに。
これはなにも Twitter ばかりではない――Mixi や Facebook にもあるとおもう――し、誰もがうまく「循環」にフィットして書き込みを毎日量産するようになるとは限らないのだけど。でも、Twitter の「循環」はなかなか巧妙で、数多あるWebサービスの中でもなかなかの"捕捉率" をもつのは確かだろう。
前提その3: ネタがあってめんどくさくなければ、書きたいと思うヒトは案外多い。
あとは、月並みだけど、早くからAPIを公開して2次サービス、3次サービスが生まれる土壌を整えたのは大きい。これがエコシステムとなって、Twitter の開発チームが本来持っていた能力にとどまらず、多くの開発者を巻き込んで Twitter の魅力を成長させた。つまり、他人のフンドシで Twitter を大きくしたのだ。
たとえば、何か書くには何らかのネタがいる。けれど、Twitter 自身は何もネタを与えてくれない。でも、フォロワーが提供してくれるし、外部サービスが提供してくれる。 Mixi はお金を出してニュースを購入して流しているけれど、Twitter ならタダで皆が流してくれる。そして、Twitter には「場」がなく「個」が主役なので、ネタは「場」に一度切り投下されるのではなく、「個」の間でたらいまわされ、何度でも消費され、フローとして存在し続ける。Twitter では、タイムラインにへばりつく必要がない。"知るべき情報"は何度でも耳に入るのだから。
前提その4: マンネリ化は最大の敵。
つまり、Twitter はスピーディーで、停滞感が少なく、気分次第ではちょっと離れても問題ないし、やろうと思えばタイムラインだって好みに組み替えられる。自由すぎて何をすればいいのか迷うヒトがいるかもしれないが、その反面、かなりハマっているヒトにとっても Twitter はフリーダム過ぎて掴みきれない。
Twitter はいつか廃れるだろうけど、無限とも思えるこの楽しさを凌駕するものが生まれるのは、だいぶ先のことになるだろうと僕は思う。
まとめ
- Twitter にはコンテンツの再生産を促す仕組みがビルトインされている。
- コマンドシェルのパイプみたいに、いろんなサービスと連携できるので、本来の能力以上の可能性が感じられる。
- フリーダムでフローな「個」を主体とするサービスなので、停滞感が少なく、なにもかもがスピーディー。いつも違う顔なので、飽きがこない。
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今日はこれぐらい。
けれど、もう一つ。「場」のサービスの大御所は「2ちゃんねる」だろう。僕はあんまり2ちゃんに詳しくないので書けないのだけど、両者の違いなんかがわかれば面白いような気がする。「場」のサービスは、仕切り屋が生まれると空気が淀み、新規参入を妨げ、継続するにも億劫になるのが常なのだが、あそこはうまく新陳代謝をしているのが不思議。
- 実際には数値を確認していないが、おそらくフォロー・非フォロー・ツイート数といった数字には、ある程度の相関関係があるとおもう。 (*)
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