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死刑

なぜ殺人はいけないか?…ルソー的に。

社会契約論/ジュネーヴ草稿
ジャン=ジャック ルソー
光文社 ( 2008-09-09 )
ISBN: 9784334751678
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

どうすれば共同の力のすべてをもって、それぞれの人格と財産を守り、保護できる結合[1] の形式を見出すことができるだろうか。この結合において、各人はすべての人に結びつきながら、しかも自分にしか服従せず、それ以前と同じように自由であり続けねばならない…これが根本的な問題であり、これを解決するのが社会契約である。

人々が繋がって、なおかつ互いを侵さないようにするためには、ある種の契約が必要だ。欧米人がやたら握手をするのは、もとはと言えば「私は武器なんて持ってませんよ☆」ということを示すためだったのだそうだ。

「あなたはわたしを殺しませんよね?」「モノを盗らないですよね?」「約束はちゃんと守りますよね?」「暴力なんて止めときましょうね?」

そういった当然のこととしての約束事の積み重ねが社会契約であり、その確認作業を"儀礼"にまで昇華したのが握手なんだろうね。

ルソーは社会契約について、さらにこうも言う、

われわれ各人は、われわれの"すべての"人格とすべての力を、一般意思の最高の指導のもとに委ねる。われわれ全員が、それぞれの成員を、全体の不可分な一部としてうけとるものである。

社会契約にあたり、モノを盗ったり犯したり殺したりといった「自然な自由」は返上される。その代り、しんどい時に助け合ったり、より良い暮らしのために共同のインフラを整えたり、商業を通じて社会的厚生を増したりといった、より一層の可能性―自由―を手に入れる。

だから、ルソーは死刑を肯定する。

犯罪者に宣告される死刑についても同じように考えることができる。…社会的な権利を侵害する悪人はすべて、その犯罪のために、祖国のへの反逆者となり、裏切るものとなるのである。その人は法を犯すことで、祖国の一員であることをやめたのであり、祖国に戦争を仕掛けたことになるのである。

社会契約を結んだ市民は、自分の命すらもはや所有はしない。それは"一般意思"の所有であり、それによって他人の「自然な自由」により害されることから守られ、自分の生命を守るために汲々とする不自由から解放されている。死刑に値する犯罪、日本では唯一殺人だけがそれに相当するが、それを侵すものは「自然な自由」を行使したがゆえに、契約からは離反し、その敵として殺されるのだ。

なぜ、殺人はいけないか。「なぜ殺人はいけないのか?」と問う自由すら、社会契約によって守られているからだ。社会契約がなければ、「なぜ殺…」とまで言ったところでイキナリぶっ殺されるかもしれない。

僕たちはルールによって生かしてもらってるのだから、ルールは破らないようにしよう。

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  1. 集合ではなく (*)

死刑制度雑感 - 殺人がなくなればいいんじゃね?

大雑把に分ければ僕は「死刑存置」論者になるんだろう。感覚的には、今の刑罰では軽すぎると感じるときがあるし、死刑を廃するなんてもってのほかと思っている。けれど、それは個人的な感情であって、「~すべき」という指針にはなりえないから、納得できる理由があれば「死刑廃止」論にすぐに転向する用意がある。そもそも「死刑」なんてないに越したことがないということに関しては、日本国民の間でコンセンサスが取れていると思うし、僕だってそう思う。

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 法務省は17日、3人の死刑を執行したと発表した。3人の中には、埼玉県と東京都で昭和63年から平成元年にかけて4人の幼女が殺害された「幼女連続誘拐殺人事件」で誘拐、殺人罪などに問われた宮崎勤死刑囚(45)=東京拘置所在監=が含まれている。遺骨や犯行声明を遺族に送りつけるなどの手口で社会を震(しん)撼(かん)させた宮崎被告。平成18年の死刑確定からわずか2年での死刑執行となった。

「幼女連続誘拐殺害の宮崎勤死刑囚ら3人の刑執行」事件です‐事件ニュース:イザ!

まだ生きていたのか、といった感じ。

巷では、死刑廃止を望む声も多い。けれど、日本では殺人を犯さない限り死刑になることはないわけで(そうだよね?だよね?)、死刑を廃止したければ、殺人を無くせばいい。殺人は黙認するのに、死刑には声高に反対を叫ぶ人の気分というのはイマイチ理解できない。うだうだ理屈を並べる前に、もっと根本的ところでやれることはあるんじゃないのか。死刑だけなくなって、誰が喜ぶんだろうか。世の中に理不尽なことがひとつ増えるだけのような気がする。

誰かがどこかで何かしていたら防げたかも。
逆に言えば、そんな人にめぐり合えなかった犯人どもも哀れなのかも。
僕がその立場にあれば、何かできる人間でありたいと思います…でも、どうかな…

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